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日本人にとって美術は外からやってくるもの。

「美術」と聞いて思い浮かぶイメージの多くは「外国」。

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「文化」が「日本の古いもの」なら「美術」はどうか? ここでイメージされるものの多くは海外の事柄だ。 ここにはピカソ、ダヴィンチに始まって、学校の教科書的な「美術の看板」たる単語が並ぶ。 一方、少ないなりに日本の方はというと、ものの見事に「昔の人」が並ぶのだ。 これではまるで、「日本において美術は家の中にない」だけでなく、「今の日本にはない」かのようではないか。 そうとまでいわなくとも、国内海外問わず、現代のアートシーンがほとんど浮かんでこなかった点は記憶されるべきだろう。 source13

日本人の中での美術は今後も海外指向へ向かう?

人々の海外の作品に触れた経験というのはどの程度あるものなのだろう? 映画における海外作品経験率はとてつもなく多い。映画そのものをほとんどの人が観ている上に、その主流がハリウッド作品だからだろう。音楽も6割弱と高いが、その世の中への横溢ぶりからすると驚くほどというわけでもない。 美術、演劇、文学とくると、もともとの経験ベース(国内外関わらず)が高くはないはずだが、その中では美術は海外作品経験率が高い方であるとはいえる。 事実としてデパート展など80年代以降、海外作品に直に触れる機会は急激に増えている。既に一般化して長くたつ海外旅行においても美術館見学は定番だ。日本の美術、日本の「今」の美術への認識がなかなか進展しない中で、今後も「海外」のマインドシェアは高まっていくことだろう。 source14

日本人にとって美術は外からやってくるもの。

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