Ann Robinson, glass casting artist

アン・ロビンソンは重さが40〜50kgもあるガラス・キャスティングの鉢や花瓶を一貫して作り続けている。 誰もがまずその重量感溢れる力強さに目を奪われるが、彼女の全ての作品は、物体の持つパワーに負けない強さと、細部にわたって丹念に仕組まれたワックスワークの繊細さの共存で成り立っている。彼女はそれを両立させるために膨大なパワーと時間を作品に注ぐのだ。 彼女の作品は、部屋の中に置いたときの存在感もすばらしいが、野外、自然の中に位置づけられたときに本領を発揮する。彼女の工房を訪ねると、緑豊かで野生的な庭のあちこちにガラスのボールが置かれていた。それらが自然と溜まった澄んだ水をたたえている風景は、画廊で展示されている時よりもはるかに作品の美しさを際立たせていた。彼女の作品は大きな美術館のコレクションにも加えられているが、作品が自然環境のなかで常に自然の変化と共に在ること。それこそが彼女の狙いなのだ。 ニュージーランド国内のみならず、オーストラリア、アメリカにおいても評価が高く、ガラス工芸分野での受賞も多数ある。 1944年オークランド生まれ。山と海に恵まれたカリカリに工房を構える。

LINK: 彼女の作品や経歴、メッセージなどを参照できます(英文のみ)
These web pages show you her works, history and messages.
http://www.aotea.co.nz/NZ_Art/A_Robinson/Ann.html
http://interface.co.nz/amba/glass_artists/robinson.html

Ann Robinson
上:"NIKAU VASE"
  幹や葉の意匠が光を通して浮かび上がる。高さ90cm。
下:カリカリの工房にて。
  雨水をたたえ、風にさらされ、それでこそ美しい。

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